おいしいよ! 信州サーモン

長野県庁企画課

2007年05月09日 21:30


信州サーモンのポスターです
ご覧になったこと、ありますか?
冷たい水に恵まれた長野県は、全国でも有数のニジマス生産地です。その長野県に、「信州サーモン」という新しい魚が誕生しました。北アメリカ原産のニジマスとヨーロッパ原産のブラウントラウトの交配で生まれた新品種です。
長野県水産試験場の研究によって、ニジマスの染色体を二組、ブラウントラウトの染色体を一組、合計で三組の染色体を持った「三倍体」として生産できるようになりました。
2種類の魚の良いところを受け継いだ信州サーモン、現在、この信州サーモンを生み出す技術を持つのは長野県だけです。2004(H16)年より試験場から民間養魚場への稚魚の供給を開始し、2005(H17年)秋から60cm程度の商品サイズの販売が始まっています。

信州サーモンには以下のような優れた特徴があります。
○いつもノリノリ
北海道では、春から夏にかけて沿岸で捕れるサケを「トキシラズ」と呼びます。普通、サケは産卵期である秋にやってくるのに、季節を間違えているという意味で「時不知(トキシラズ)」の名前がついています。このトキシラズ、成熟していないので脂がのっており極めて美味しいことが知られています。
このように普通の魚は、成熟期になると卵に栄養をとられ肉質が低下してしまいます。しかし、信州サーモンは三倍体にしたことにより卵を持たないため、成熟に伴う肉質の低下がおこらず、常においしい魚を提供できます。いわばいつでも「トキシラズ」が食べられるわけです。

○ぐんぐん成長
信州サーモンを普通のニジマスと同じ条件で飼育した場合、成熟期になってニジマスの成長が停滞しても、信州サーモンはそのまま成長を続けるためニジマスを上回る成長を示します。稚魚から2年程度で商品サイズとなります。

○イキイキ元気
最近のニジマス養殖において問題となっているいくつかの病気ついて、信州サーモンはニジマスに比べて強いことが確認されています。

信州サーモンを、調理師の方々に実際に使ってみていただいたところ、

「淡水魚特有の臭いがなく香りがよい」

「きめが細かく、舌触りがよい」

「適度に脂がのっているがくどくない」


など高い評価をいただきました。

料理方法としては、お刺身のほか、昆布〆、冷燻、カルパッチョなどに適しており、生の素材に少し手を加えることで、より美味しさが引き出せるとのご意見をいただいております。
現在、県内では140店を超えるホテル、飲食店で信州サーモンを使った料理が提供されています。セブンイレブンでは、2006(H18)年の秋に、「こだわりおむすび 信州サーモン」として販売され、さらに、この5月には松本市制施行100周年を記念した限定弁当で使われています。また、常時ではありませんが、スーパーマーケットにも並ぶようになってきました。

現在、県内流通を基本に生産しており、県外の皆様には、もっぱら信州にいらした際にご賞味いただいております。特にお刺身は、是非一度お試しいただきたい美味しさです。きっと淡水魚のイメージが変わることでしょう。
関係者一同、
「信州まで来て冷凍マグロはないだろ!」
の精神で、信州の新しい特産魚の広めていきたいと考えています。
県外の皆様、是非信州にお越しいただき、ご賞味ください。また、
そして県内の皆様は、県外からのお客様を信州サーモンでおもてなしなさってみてはいかがでしょうか?
信州サーモンを取り扱っているお店はこちら
■信州サーモンについては、「長野県水産試験場」ホームページもご覧ください。
  最新記事 信州サーモンとサケマス類の成分比較

■こちらもどうぞ
  信州サーモンは「愛・地球博」でも提供されました。「信州たべものがたり」

【文責:お問合せ先】
長野県農政部園芸特産課水産係
TEL 026(235)7229

写真は「信州サーモン」リーフレットより
ただし、最後の一枚は「信州たべものがたり」より

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